Corda 4.8(OpenSource版), Corda Enterprise 4.8, Corda Enterprise Network Manager 1.5.1が2021年4月にリリースされました。

CordaDoc(R3公式ドキュメント)での日本語版リリースノートは追って掲載予定ですが、翻訳文をCorda Guideに掲載しています。

Corda 4.8 (OpenSource版)リリースノート

Corda Enterprise4.8 リリースノート

Corda Enterprise Network Manager 1.5.1 リリースノート

参考:SBI R3 JapanのCordaに関する日本語版技術資料はこちら

ご不明点などございましたら、弊社までお気軽にお問い合わせください

Facebook: https://www.facebook.com/R3DLTJapan
Twitter: https://twitter.com/R3Sbi
HP: https://sbir3japan.co.jp/product.html
お問い合わせ:info-srj@sbir3japan.co.jp


ブロックチェーンでデジタルプラットフォームを実現する

はじめに

日本は4月に部署移動がある会社が多いですが、昨今のデジタル化への意識の高まりから「DX戦略室」「デジタル企画部」等に新たに配属された方も少なくないのではないでしょうか?
『企業がどのようにDXを推進するべきか』『そもそもなぜDXは必要か』という内容でいくつかの戦略コンサルティングファームもレポートを出していますが、経済産業省の出している『DXレポート』も非常に参考になります。
今回はDXレポートの内容を少しだけ紹介した後に、レポートでも紹介されている『デジタルプラットフォームの形成』に、企業向けブロックチェーンがどのように役立つかをお話できたらと思っています。

目次

1.経産省DXレポート2を読んでみると
2.デジタルプラットフォームとは?
3.デジタルプラットフォーム構築に向けて ~ DX担当者の皆様へ ~

経済産業省DXレポート2を読んでみると

経済産業省は、2018年9月に「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」を公表して以降、DX推進ガイドラインやDX推進指標を公開し、我が国企業のDXの推進に資する施策を展開してきました。(以下、こちらのレポートを『DXレポート1』とします)

2020年12月には、日本企業がデジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)を加速するため、企業のとるべきアクションと政府の対応策の検討を行い、『DXレポート2(中間取りまとめ)』として中間報告書を公表しました。

サマリー:https://www.meti.go.jp/press/2020/12/20201228004/20201228004-3.pdf

本文:
https://www.meti.go.jp/press/2020/12/20201228004/20201228004-2.pdf

DXレポート2では、サマリーとして企業のDX加速シナリオがまとめられています。

このレポートには、システムのエンドユーザーとなる事業会社と、ITベンダー双方に向けたメッセージが詰まっています。

エンドユーザー向けの内容で印象に残るのは

①2018年のDXレポート1では、「DX=レガシーシステム刷新」、あるいは、現時点で競争優位性が確保できていればこれ以上のDXは不要である、等の本質ではない解釈を生んでしまった

②2020年に猛威を振るった新型コロナウイルスの影響により、企業は事業継続の危機にさらされた

③押印、客先常駐、対面販売など、これまで疑問を持たなかった企業文化、商習慣、決済プロセス等の変革に踏み込むことができたか否かが、環境変化に対応できるか否かの分かれ目となっており、デジタル競争における勝者と敗者の明暗がさらに明確になっていくだろう

のといったところでしょうか。

DXレポート2では、さらに企業の取るべきステップを提示しています。下図のように『直ちに(超短期)』『短期』『中長期』と3段階に分かれています。


Corda 4.7 (OpenSource版), Corda Enterprise 4.7, Corda Enterprise Network Manager 1.5が2020年12月にリリースされました。

また、今回からCorda最新版のリリースノートの日本語版がCordaDoc(R3公式ドキュメント)にて掲載されるようになりました!

Corda 4.7 (OpenSource版)リリースノート

Corda Enterprise4.7 リリースノート

Corda Enterprise Network Manager 1.5 リリースノート

参考:SBI R3 JapanのCordaに関する日本語版技術資料はこちら

ご不明点などございましたら、弊社までお気軽にお問い合わせください

Facebook: https://www.facebook.com/R3DLTJapan
Twitter: https://twitter.com/R3Sbi
HP: https://sbir3japan.co.jp/product.html
お問い合わせ:info-srj@sbir3japan.co.jp


サイアム商業銀行、2年半で10,000社の顧客ネットワークを構築

目次

・はじめに
・タイで10,000社が導入する電子受発注システム
・明確なビジネスモデル
・既存のシステムと何が違うのか
・終わりに

はじめに

2020年末からBitcoinの価格が史上最高値を更新し続け、2021年2月には1BTC=500万円を超えました。過去を振り返ると、2017年末に200万円を突破した際に”仮想通貨”や”ブロックチェーン”、”出川組”といった単語がバズワード化し、その後の暴落も合わせて世間で話題になりました。しかし、今回の値上がりは2017年末ほど話題になっていない気がします。

過去の話題になった時期にGoogleの検索窓で『ブロックチェーンとは』を入れて
ブロックチェーンはなんだか将来的に使えそうな技術らしい
・一方、仮想通貨は投機の対象になってしまったため、技術の発展と関係なく価格が乱高下しているのだろう
という結論に至ってブラウザのタブを閉じた人も多いのではないでしょうか?

今回は、実はその”なんだか将来的に使えそうな技術”と思われていたブロックチェーンは、2021年では既に実用化され、新たなビジネスを生んでいますという話をしたいと思います。

タイで10,000社が導入する電子受発注システム

今回紹介するB2P(Procure-to-Pay)は、ブロックチェーンを用いて会社間の受発注+銀行からのファイナンス手続きを電子化するアプリケーションです。

B2Pは製造業の原材料調達や建設の資材調達の場面で使われています。
これまで紙や電話、Fax等で行われていた
①発注、②納品、③請求
を画面でボタンをポチポチすれば処理できるように電子化しました。
加えて、③の請求データを銀行に共有することで④インボイスファイナンスを即座に受けることができます。
また、ERP等の既存システムに繋ぎこんで使うことも可能です。


ブロックチェーンで製造業を支える金融ソリューション on Corda — 後編 —

この記事は

の後半です。

サプライチェーンにかかわるお仕事をされたことのある方からすれば、「ブロックチェーンで発注書や請求書の情報を全員で共有してしまったら、川上のバイヤーが川下のサプライヤーの部品の原価を見れるようになってサプライヤーが困るじゃないか!」という心配も当然あると思います。しかし、Cordaはブロックチェーンでありながら全員ではなく取引の関係者のみに改ざん不可能な情報を必要な分だけ共有することができるユニークな設計をしています。
なので、
・9月15日までにバイクのエンジンが2000個エンジンメーカーから納品される予定だ
・バイクのエンジンを構成するピストンは無事に8月1日にエンジンメーカーに納品された
・予定通りエンジンメーカーにピストンが納品されたこと自体はわかるが、原価はわからない
といった仕組みを構築することも可能です。

タイでは東南アジア最大の建材・素材メーカーがCorda上にB2Pという受発注プロセスの電子化ソリューションを構築しました。すでに5000社以上に導入されており、提携するサイアム商業銀行がサプライチェーン上の企業に売掛金担保融資を提供しています。

また、横のサプライチェーンでは三井住友銀行がMarco Poloという貿易金融ソリューションを日本で展開予定です。紙中心だった貿易取引業務をWeb画面で完結させ、サプライヤーに運転資金ソリューションを提供する試みが、もう秒読みのところまで来ています。

*B2P、MarcoPoloを下記にて紹介しています。
(去年の12月作成で情報がかなり古いですが参考までに)

4.Deep Tier Financing ~サプライチェーンファイナンスの先へ~

今回紹介する『Deep Tier Financing』は、ブロックチェーンを用いたサプライチェーンファイナンスの1つの考え方です。

主に階層構造になっている縦のサプライチェーンに向けたサプライチェーンファイナンスソリューションで、完成品メーカーの売掛債権をトークン化して下流のサプライチェーンに流通させることで、中小企業でも比較的低い利息で運転資金を確保できます。

少し複雑なので以下の図を用いて順を追って説明します。主な登場人物はバイクメーカー、タイヤメーカー、ホイールメーカー、ナットメーカーに加えて銀行です。

サプライチェーンの完成品メーカー(ここではバイクメーカー)は分割可能な売掛債権トークンを発行します。
金融機関はアプリの提供と売掛債権トークンの管理・償還を行います。
電子化された売掛債権トークンは、アプリ上で銀行に提示すると現金に替えることができるし、そのまま同一サプライチェーン上の他の企業への支払いにも使えます。

順番に解説すると

①バイクメーカーはタイヤメーカーのタイヤ代金請求に対し、銀行の提供するアプリを通じて売掛債権トークンを発行します

②タイヤメーカーはバイクメーカーの売掛債権トークンを銀行に売って現金を手に入れることもできますが、ホイールメーカーの請求に対しトークンで払うこともできます
分割可能なので、一部を支払い、残りを現金にすることも可能です

③ホイールメーカーはバイクメーカーの売掛債権トークンを銀行に売って現金を手に入れることもできますが、ナットメーカーの請求に対しトークンで払うこともできます

売掛債権トークンは償還期限が来たら自動で償還されます。

例えば、通常の売掛債権融資であれば、ナットメーカーへの融資の利率はバイヤーのホイールメーカーの支払い能力を評価することで決められます。
一方Deep Tier Financingではサプライチェーンの上から下まで、頂点の完成品メーカーの信用力をもって利率が決定されるといった特徴があり、川下のサプライヤーでも低金利で融資を受けることができます。
金融機関は完成品メーカーのみ支払い能力を審査すれば、川下のバイヤー1社1社を審査する必要なくサプライチェーン全体に融資が可能です。

Deep Tier Financingのもたらす嬉しいことを登場人物別に整理するとこんな感じです。


ブロックチェーンで製造業を支える金融ソリューション on Corda — 前編—

目次

1. 始めに

2. ブロックチェーンを使うとサプライチェーンでどんな嬉しいことがあるの?

3. サプライチェーンファイナンスってなに??

4. Deep Tier Financing ~サプライチェーンファイナンスの先へ~

5. 終わりに

1.始めに

世界3大エンタープライズブロックチェーンといわれ、世界の金融機関を中心に採用されるCorda。
特に最近はサプライチェーンの分野で注目されており、8月24日、25日に東京で開催されたFin/Sum -BG2C-では、豊田通商システムズよりCordaを使ったトヨタグループ電子商取引基盤プロジェクトが発表されました。

トヨタグループ電子商取引基盤プロジェクトは動画3:26より

このプロジェクトでは電子契約の電子化から始まり、将来的には見積もり・請求書の発行、受発注、精算等のサプライチェーン全体をCordaを使って電子化する予定だそうです。

さて、今回この記事では、『Deep Tier Financing』というサプライチェーン上の企業に運転資金をスムーズに提供するサプライチェーンファイナンスの1つの考え方を、ブロックチェーンで実現するアイデアを紹介したいと思います。

これは、例えばトヨタのような大規模なサプライチェーンを有する企業の下層のサプライヤーに対し、トップのバイヤーの信用力をもって融資するという考え方です。しかし仕組みが少し複雑なので、まずはブロックチェーンを使うとサプライチェーンでどんな嬉しいことがあるの?サプライチェーンファイナンスって何?というところをお話したいと思います。

2.ブロックチェーンを使うとサプライチェーンでどんな嬉しいことがあるの?

サプライチェーンは製品が生産者から消費者まで届く一連の流れを指しますが、実際はかなり多種多様です。いったん縦のサプライチェーン、横のサプライチェーンという分類で整理してみました。(分類は勝手に作りました)

縦のサプライチェーン
例:自動車メーカーだとトヨタ、デンソー、デンソーにエンジン用の部品を提供する企業など、木の根のように上から下に伸びるサプライチェーン。1つの製品の完成までに様々な企業がかかわる。

横のサプライチェーン
例:三井物産、商船三井、オーストラリアの鉄鉱石サプライヤー等異業種の企業がかかわるサプライチェーン。貿易など。

これらのサプライチェーンには共通した課題として

・サプライチェーン全体の可視性、透明性に欠ける

・紙や電話、メールベースのやり取りと手作業の多さが、余計な業務コストとオペレーショナルリスクの増加を招く

を抱えています。今はサプライチェーン上の企業間のやり取りで紙や電話、メールが主に使われており、各社がバラバラに情報のやり取りをしています。これが1つのWeb画面上で、サプライチェーンの川上から川下の商品・材料・部品のリアルタイムな情報が見れる、かつ発注や請求・決済もボタン1つでできれば便利です。その裏側の仕組みにブロックチェーンが役に立ちます。

ブロックチェーンは信頼できる情報を当事者同士で共有することを可能にしますが、結果的にサプライチェーン全体の最適化(=サプライチェーンマネジメント)や企業のコスト削減に寄与します。

*ブロックチェーンとサプライチェーンマネジメントの詳しい解説はこちらに

3.サプライチェーンファイナンスってなに??

『サプライチェーンファイナンス』とはサプライチェーン上にある企業に融資することに他なりません。

通常、金融機関が企業に融資する場合はお客さんの信用情報、つまり数年分の決算書等の情報を金融機関に提出してもらい、信用力の評価を行います。

サプライチェーンファイナンスの場合、日ごろの発注書や請求書等の取引の情報を金融機関に連携することで、決算書を提出する代わりにサプライヤーの信用力評価の材料とし、必要なときにスムーズに運転資金を融資することが可能になります。

具体的な例として縦のサプライチェーン、ここではバイクのサプライチェーンを見てみましょう

筆者は車よりバイクが好きです

完成品であるバイクを製造するメーカーは、すべての部品を自社で製造しているとは限りません。多くの場合エンジンやタイヤをそれぞれメーカーに発注しています。またそのエンジンやタイヤのメーカーも、使われているネジや細かい部品を自社で製造せず部品メーカーに発注することもあります。

この縦のサプライチェーンにおいて、ブロックチェーンを使ってサプライチェーン上の受発注データを可視化できているとしたら、バイクメーカーやエンジンメーカーは自社が製造する製品に必要な部品のリアルタイムな情報が1つのWeb画面上で見れるでしょう。そればかりか発注書や請求書もデジタル化されてボタン1つで処理できればとても便利ですね。(もちろん既存のERPやSCPシステムの裏側の仕組みとしてブロックチェーンを接続する使い方もアリです)

また、エンジンやタイヤの部品の発注書や請求書のデータが金融機関に連携されていれば、決算書等を提出せずともこれをもとに信用力の評価が可能になり、必要なときにスムーズに運転資金を調達することが可能になります。(=サプライチェーンファイナンス

サプライチェーンファイナンスがもたらす嬉しいことを整理するとこんな感じです。


株式会社シーエーシー様主催イベント(7月29日)のレポート

株式会社シーエーシー(以下CACと記載)、SBI R3 Japan株式会社、SBIリクイディティマーケット株式会社の3社合同で行われた「CAC Blockchain User Night ~Corda初の国内商用システム「BCPostTrade」に迫る3社座談会~」の様子をお伝えいたします。

80名近くの方にご応募いただきました。

2016年からブロックチェーンに取り組み、大手金融機関やSBIグループ向けのコンサルティング・研究開発を行ってきたCAC。
今回は、Corda初の国内商用システムとなる「BCPostTrade」の開発に関して、日本におけるCordaライセンス提供および導入支援を行うSBI R3 Japan、BCPostTradeを企画・提供・運用するユーザー企業であるSBIリクイディティマーケットの担当者を交えて、CordaやBCPostTradeの開発に関してパネルディスカッション、座談会が行われました。
ブロックチェーン基盤ベンダー[SBI R3 Japan]、ブロックチェーン実運用ユーザー企業[SBI リクイディティマーケット]、ブロックチェーン実用化開発ベンダー[CAC]の3社が、それぞれの立場からブロックチェーン商用化の裏側を語りました。

*イベントに先立ち、SBIリクイディティマーケットの本プロジェクトPMの野口一也さん、CACから薮下智弘さんのお二人のインタビュー記事をこちらで掲載しています。

当日は以下の内容でした。

BCPostTradeとは(起案~業務説明)
・SBIリクイディティ・マーケット 野口 一也 / 丸橋 礼

Cordaの紹介(Cordaの概要説明 / 最新トピックス紹介)
・SBI R3 Japan 山田 宗俊 / 生永 雄輔

ブロックチェーンビジネス / システム開発の要点・Corda実用化に関して
・CAC 薮下 智弘

BC Post Tradeの将来展望
・SBIリクイディティ・マーケット 野口 一也 / 丸橋 礼

BC Post Tradeに関する座談会
パネルディスカッション・質問回答
・SBIリクイディティ・マーケット 野口 一也 / 丸橋 礼
・SBI R3 Japan 山田 宗俊 / 生永 雄輔
・CAC 薮下 智弘 / 山田 祐司 / 劉 昊 / 澤居 由佳(司会)

イベントはユーザー企業であるSBIリクイディティ・マーケットの、野口さん/ 丸橋さんによるBCPostTradeプロジェクトの説明からスタートしました。

SBIリクイディティマーケットは、SBIグループの外国為替、デリバティブ取引といった外国為替関連事業を担っています。

BCPostTradeは、ブロックチェーン基盤Cordaを活用した初の国内事例です。外国為替コンファメーション(照合作業)を効率化するシステムで、2020年4月から商用化しています。
従来、電話やメールといった手作業に頼っていたオペレーションを、分散型システムの活用による一つのアプリケーションで完結できるように統合。これにより、オペレーショナルリスクを軽減しつつ、業務効率化を実現しました。


Corda 4.5 (OpenSource版)

Cordaの新しいバージョンである4.5 (Open Source版)がリリースされました。
原文はこちらよりご確認ください。
ここでは注目ポイントをまとめてみました。

killFlowの操作性が向上しました。

既存のkillFlow RPC操作を改良し、いくつかの方法でノードオペレータが手動でflowを終了させることができるようになりました。

新しいflowAPI

flowフレームワークの新しいAPIであるsendAllとsendAllMapを導入し、パフォーマンスを向上させて複数のカウンターパーティにメッセージを送信することができるようになりました。これまで、flowは、各カウンターパーティに対して一度だけ send API を使用することで、複数のカウンターパーティにメッセージを送信することができました。これらの新しいAPIを使用することで、より少ない数のチェックポイントから得られるパフォーマンスの向上により、同じことを実現することができます。

トークンSDKのドキュメントとトレーニング

Tokens SDKのドキュメントは、Cordaトレーニングサイトの開発者向けの包括的なトレーニングモジュールとともに、メインのCordaとCorda Enterpriseのドキュメントサイトに移設されました。

さらに詳しく知りたい皆様へ

Corda 4.5 (OpenSource版)のリリースノートは以下のリンクに全訳掲載しております。ご覧いただければ幸いです。

リンク先の『Corda Guide』ではCordaに関する

・よくあるご質問
・技術ドキュメント
・インフォメーションやリリースノート

も掲載しています。
ぜひご参照ください。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。
ご不明点などございましたら、弊社までお気軽にお問い合わせください

お問い合わせ:info-srj@sbir3japan.co.jp
HP: https://sbir3japan.co.jp/product.html
Twitter: https://twitter.com/R3Sbi
Facebook: https://www.facebook.com/R3DLTJapan

おすすめ記事


世界3大エンタープライズブロックチェーンといわれ、世界の金融機関で採用されるCorda。

この記事はCordaを活用した初の国内事例である、『BCPostTrade』 -外国為替コンファメーション(照合作業)ソリューション- 特集の後半です。

前半はこちら

後半では

・プロジェクトを進める中で感じた、ブロックチェーン/Cordaの課題とは?
・企業のブロックチェーン活用は今後増えていく…?

について『BCPostTrade』を導入したSBIリクイディティマーケット 野口さん、開発パートナーの株式会社シーエーシーから薮下さんにお話を聞かせていただきました。

中澤:逆に、プロジェクトを進める中で感じた、ブロックチェーン/Corda特有の課題はありましたか?まずは薮下さんからお願いします。

薮下さん:ブロックチェーンのシステム構築を進める上では、データの持ち方を早い段階で確定させる必要があるという点で、開発及びビジネス・リーガル面を含めたプロジェクトリスクがあります。

オンチェーンDBとオフチェーンDBを併用する事になりますが、どちらにどういったデータを持たせるか(両者の整合性、機微情報の扱い等)、それらの紐づけとなるUUID*をCorda上に持たせ、どうオフチェーンと連携させるか等、作り直しが発生すると開発スケジュールにも大きく影響する為、非常に重要なポイントとなります。

*オブジェクトを一意に識別するためのID

ブロックチェーンの特性として、データを書き換えられない、中でも各社が持ち合うデータフォーマットを変更するのが難しいですが、本システムでは、設計段階で汎用的な予備項目領域を幾つか持つようにした為、業務都合による項目追加等に対応できるようにしています。また、将来的にユーザーノード・ユーザー要件が増える事を考慮し、コントラクトにおける業務チェックを汎用化・制約条件の精緻化を行っています。

インターネット経由での外部との通信となるため、セキュリティをインフラで担保する必要がありましたが、クラウド基盤のFirewallとCorda Firewallとの連携に注意を払いました。特にNotaryノードのIPアドレスが固定では無く、レンジも公開されていない点などは考慮が必要でした。また、今回、Corda Network Foundationが提供するtCNを活用しましたが、各Cordaノードの接続情報を管理するNetwork Map Serviceが外部かつ、各ノードはパブリックなIPを持つ必要があり、クラウド基盤のFirewallで管理する等、クラウド環境構築においてもCorda特有の検討が必要でした。

tCN利用においても、登録時のやり直しがきかない為、慎重にオペレーションする必要がありました。但し、今回はSBI R3 Japan社より手厚いサポートが受けられ、レスポンスも早かった為、タイトなリリーススケジュールにおいても予定通り作業を完了する事が出来ました。

中澤:ありがとうございます。次に野口さんはどうですか?

野口さん:保守・運用の観点からすると、保有する各ノードごとに鍵管理、ネットワークパラメータやアプリアップグレードの管理をする必要が出てきます。

このあたりはブロックチェーンやCorda特有の部分かなという印象です。

中澤:おっしゃる通り、既存のシステムとは少し異なる管理の仕方が必要ですね。ただ、細かい部分は異なってもセキュリティやモジュール管理が必要であるという点は通常のシステム保守・運用と同様と考えることもできそうです。

野口さん:あとは、Corda Networkを運営する非営利財団である、Corda Network Foundationの体制がまだ発展途上であるように感じました。また、R3社とは別の団体であるとお聞きしていましたが、Corda Networkの設定の際に実際にやり取りをしたのはR3社の担当者でした。

中澤:Corda Network、Corda Network Foundationのどちらも2019年からスタートしたものであり、野口さんのご指摘の通り、現在立ち上げ期のようです。Corda Network Foundation自体はR3社とは切り離された非営利団体なのですが、今はオペレーションを固めている最中であり、Cordaに精通したR3がFoundationから委託を受けて業務にあたっているようです。(ややこしい、、、笑)数年内にR3社ではない別の運営会社に委託することで、完全に独立させる予定らしいです。

とはいえ、ユーザー側からみれば不安に感じるところもあるかと思いますので、これからも気軽に相談してください。

Photo by Unsplash

中澤:今回はお忙しい中いろいろなお話を聞かせていただき、ありがとうございました。最後に今後、企業のブロックチェーン活用は増えていくと思うか、率直な感想をいただけると嬉しいです。

野口さん:今後も活用に向けた取り組みは行われていくと思います。一方で商用化となると既存システムが大きければ大きいほど、置き換えるコストも大きくなるため、もう少し時間は掛かってしまうと思います。置き換えるコストよりも明確なメリットが見出せれば、スピード感が出てくるでしょう。また、個社で進めるのではなく業界全体でブロックチェーンを前提としたビジネス要件を定義できればスムーズな取り組みが可能となってくると思います。

薮下さん:まだ実用化・実運用が始まったばかりですが、新規にシステム構築、或いはマイグレーションする際には、ブロックチェーンで開発するとどうなるか、といった事を始めに考えるブロックチェーンファーストの観点での検討がされるようになってくると考えています。その際には、クラウドインフラ構築から実運用に耐えうるアーキテクチャをベースとして一貫したシステム化検討が行える、実績のあるシステム開発・運用経験が重要になってくると考えています。

中澤:ありがとうございます。ブロックチェーンの実用化において、日本は海外に比べると少し遅れていますが、BCPostTradeのように会社の中心業務をブロックチェーンを活用したシステムで効率化していくことが、当たり前の時代になりつつあります。
業務のシステム化や既存システムの更新を考える際に、薮下さんのおっしゃるようにブロックチェーンファーストの観点での検討がなされるようになるかもしれません。

世界の金融機関を中心に採用実績のあるブロックチェーンプラットフォームCordaで、あなたのビジネスがどう変化するのか。

一緒に考えてみませんか?

最後までお読み頂き誠にありがとうございます。
記事へのご質問、またはブロックチェーンに関してお困りごとがございましたらお気軽に下記までご連絡ください。
ブレインストーミングやアイデアソンも大歓迎です。

お問い合わせ:info-srj@sbir3japan.co.jp
HP: https://sbir3japan.co.jp/product.html
Twitter: https://twitter.com/R3Sbi
Facebook: https://www.facebook.com/R3DLTJapan

おすすめ記事


世界3大エンタープライズブロックチェーンといわれ、世界の金融機関で採用されるCorda。

今回はCordaを活用した初の国内事例である、『BCPostTrade』 -外国為替コンファメーション(照合作業)ソリューション- について特集していきたいと思います。

『BCPostTrade』を導入したSBIリクイディティマーケット株式会社から野口一也様、開発パートナーの株式会社シーエーシーから薮下智弘様のお二人にインタビューしてきました。

お二人には、

・BCPostTradeってなに?
・ブロックチェーンを使って、どんな良いことがあったの?
・ブロックチェーン基盤にはなぜCordaを選んだ?
・プロジェクトを進める中で感じた、ブロックチェーン/Cordaの課題とは?
・企業のブロックチェーン活用は今後増えていく…?

といった疑問に答えていただきました!

インタビューアーは私、中澤が務めます

中澤: BCPostTradeとはどんなシステムですか?
(というか、そもそもSBIリクイディティマーケットは何をしている会社なんだろう、、、?)

野口さん:BCPostTradeはブロックチェーン基盤Cordaを使った、外国為替のコンファメーション作業を効率化するシステムです。

SBIリクイディティマーケット株式会社 野口一也
BCPostTrade導入プロジェクトをPMとしてけん引。
SBIグループ入社5年目。過去にはSBI FXトレード向けバニラオプションサービスの立ち上げや、TRMIを用いた相場予測モデルの検証に携わる。

2019年の夏ごろにプロジェクトが発足し、2020年4月から実運用しています。SBIリクイディティマーケットは、SBIグループの外国為替、デリバティブ取引といった外国為替関連事業を一手に担っています。弊社の大きな業務構成は注文、コンファメーション(照合)、決済となっていますが、BCPostTradeはコンファメーション業務にスコープしています。

従来のコンファメーション業務では電話やメールでの手作業に頼ったオペレーションだったため、情報の確認漏れやメールの誤送信といったオペレーショナルリスクが顕在化していました。本システムの活用によりSBIリクイディティ・マーケットでは、コンファメーション業務におけるオペレーショナルリスクを低減するとともに、ブロックチェーンソリューションのひとつである「Corda」を用いて、高いプライバシー保護と改竄耐性の確保を図ります。また、ブロックチェーンにより当事者間での取引データの同一性が保証され照合作業の信頼性が向上し、さらに情報伝達のリアルタイム化によりバックオフィス作業へのシームレスなデータ連携も可能になります。

BCPostTradeイメージ

今はコンファメーション機能のみを実装していますが、今後は注文や決済への機能拡充を行う予定です。将来的には為替以外の伝統的金融商品やデジタルアセットを扱う一元プラットフォーム化、そして参加企業を増やして業界スタンダードを目指していけたらと考えています。

中澤:ありがとうございます。会社のメイン業務のフローをブロックチェーンで改善したというところが日本においては非常に革新的な印象です。現在、注目を集めているのはこうした理由からだったんですね。

中澤:システム開発に携わった薮下さんにご質問ですが、なぜブロックチェーン技術を採用することになったのでしょうか? 従来のシステムでは実現できない要件があったということでしょうか?

薮下さん:従来のRDBの仕組みでシステム構築した場合、1社が集中管理する事になり、今回のように直接取引関係の無い会社を含むネットワーク・システムの構築においては、データ改ざんや単一障害点が生じる事によるシステムの信頼性の面で解決出来ない問題が残ります。

株式会社シーエーシー 薮下智弘
デジタルソリューションビジネスユニット デジタルITプロダクト部 デジタルイノベーショングループ 新規事業・ブロックチェーン担当
15年以上に渡り、メガバンク、大手証券会社、大手保険会社のシステム開発アーキテクト、プロジェクトマネージャーとして従事。これまで、大手保険会社向けのブロックチェーンを用いたスマートコントラクト保険やメガバンク等でのトークンプラットフォーム開発等、複数の大手金融機関・事業会社向けにコンサルティング、研究開発等を行っている。

特に、外国為替のコンファメーションは複数社を跨ぐ業務で、取引相手として繋がる金融機関も徐々に増えていく事が想定されていた為、ブロックチェーンを使うことでセキュアにシームレスなシステム同士のリアルタイム連携を実現し、業務の効率化を図る事ができると考えます。

中澤:確かに単一のDBで全データを管理した場合に比べて、システム全体でみたときの信頼性、耐障害性を向上させることができることはブロックチェーンの強みと言えますね。

中澤:BCPostTrade開発の基盤として、ブロックチェーンプラットフォーム『Corda』を採用していますが、この理由を教えてください。

野口さん:弊社内では、基盤比較の際に以下の図のように整理して検討しました。(一部抜粋)

Riku Nakazawa

SBI R3 Japanで働く、ラクロスプレイヤーです

Get the Medium app

A button that says 'Download on the App Store', and if clicked it will lead you to the iOS App store
A button that says 'Get it on, Google Play', and if clicked it will lead you to the Google Play store